フルコン、全空連、沖縄空手、MMAが絡み合う格闘小説:「虎の道 龍の門」(2001年:今野敏 著)

どうも僕です✊( ˙-˙ )🥋

今回は空手に関する小説を紹介します

フルコンタクト空手全空連沖縄空手MMA

これら五つの要素が絶妙に絡み合う物語、素敵だと思いませんか?

それが、これ↓

今野敏 さんの著した

虎の道 龍の門

です📕(´・∀・`)📕

全空連系の空手団体に所属する主人公、麻生英二郎は、自分自身の空手に、そして自分が所属する団体の空手に疑問を持ち、独立を決意

その中で、フルコンタクト空手道場を経営する空手家、黒澤輝義と出会い、意気投合した2人は、協力して自分たちの理想を追い求める空手道場をやっていこうと意思を固めます

その一方、主人公の英二郎と同年代でありながら、荒んだ家庭に育ち、そして騙されて人身売買にかけられ、シベリアの強制労働にさらされた南雲凱は、自らの力でそこを脱走して日本に帰国して、新興格闘技団体に入団します

この本来であれば決して交わることのない分野の人間たちが、沖縄空手という大きな歯車を経由し、接触し、お互いの思いの丈をぶつけ合っていく

大まかな物語の流れはこんな感じです

今野敏さんは、ご自身の道場「空手道 今野塾」を開設されており

自らのことを「沖縄空手原理主義者」と称しています

 

 

非常に詳しく沖縄空手、特に首里手式の古流沖縄空手に対して深く研究され、空手の歴史そのものに対しても非常にお詳しい方です

そして、過去の書籍の中では、全空連、フルコンタクト系の空手に対して非常に厳しい意見も述べてらっしゃる方ですが

今回紹介する小説は、良い意味で一味も二味も違うものです

まず驚くのが、フルコンタクト空手の魅力や、利点、稽古する際の全空連との違う特徴などを非常に的確に著しています

また、全空連の方では、型試合、組み手試合の特徴やその場の雰囲気、そして大会会場でなされる県連(都道府県空手道連盟)幹部との会話など、全空連の空手を知る人間にとっては非常に臨場感のある描写も展開されます

MMA(この小説が発表された当時はまだこの名称は使われていませんでしたが)の場面では、南雲凱が試合中に感じる息遣いや、精神状態まで、まるで本を読んでいるこちらが戦っているような、そんなリアリティが感じられます。  

 

今野敏さんの空手小説は、主にかつての沖縄の空手の達人を描いたものが多いのですが、これは近代日本における空手、格闘技に関わる若者たちへスポットを当てた、非常に大きな意味を持つ作品だと思っております。

最高に熱い格闘小説です

興味のある方は是非、一読ください

最後まで読んでくださり、ありがとうございました

今回はこの辺で

押忍🥋( ˙-˙ )📗

 

 

 

 

 

 

 

 

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