空手と禅 〜湯川進太郎 著〜
危険から身を守るため…
愛するものを守るため…
逆境に打ち勝つ強い気持ちを培うため…
空手をやるための大義名分としてはこれ以上無いほど立派なものです。
しかしどうでしょう?
戦いや、強い心と体を培う以外の目的で空手をやってはいけないのでしょうか?
そんなはずはありませんね
病気や怪我と付き合いながらだって
泣き虫だって、怖がりだってできるのが
空手です🥋( ˙-˙ )
大体にして、何のために空手をするのか…ではなく
純粋に空手をしたいから空手をする…
そういうシンプルな考えも、あってもいいですよね
この本は、禅僧でもある著者が、様々な流派を渡り歩き、その結果見つけた一つの形を本にしています
空手をやることで
精神状態が安定する。脳と体の信号の行き来がスムーズになり、効率よく動ける、健康になる
これって、現代においては敵を倒すことなんかよりずっと素晴らしいことじゃないですか?
この本では空手を格闘技ではなく
動く禅…「動禅」ととらえ
身体操作や技術解釈を掘り下げています。
空手をやるモチベーションを
「空手をやるために 空手をやる」
と言う極限までシンプルなものまで還元し
そしてひたすら 自分自身の内面に稽古のフォーカスを当てようという
非常に先進的な空手の内容を表した。
とても価値のある一冊です